宇宙と刺し子

元々は人工衛星を設計するエンジニアでした。


人工衛星は、いったん宇宙空間に打ち上がると修理をしに行くことはできません。

なので、
宇宙空間で起こりうるあらゆるケースを想定しながら設計し、厳しい審査や試験を繰り返して製造していきます。

数百億というお金をかけて、
何百、何千という人が関わり、
数年の期間を費やして、
皆で「究極の一点モノ」を作り上げるのです。


自分もそんなものづくりをしていた一員でした。
女性だからと特別扱いされることもなく、実力主義のシビアな世界。
周りの優秀なエンジニア達と対等に仕事をさせてもらっていたのは、今思い返すとすごく幸せなことだったのだと思います。

あと、職人気質の気難しいおじさん達もいたけれど、サッパリとした潔の良い男社会は私にとっては居心地が良かった(笑



現在は、そんな世界から離れて、
のんびりと、どっぷりと刺し子の世界に没頭しています。

時々思うのですが、
数十cmの小さな世界ですが、縦、横、斜めの点と線が織り成す世界は、有限のようで無限でもあり、この小さな刺し子の世界に宇宙を感じるのです。


自分が培ってきたものづくりのエンジニア魂は、刺し子にも受け継ぎつつ、
違う畑からやってきて自由にやっている私を心穏やかに受け入れてくれる人のために、
今日も明日もチクチク。

多様な価値観を認め合い、自由で開かれた世界になることを祈りながら。


2019.2.15(FRI)
AYUFISH int.

AYUFISH int.

Textile design by sashiko 刺し子によるテキスタイルデザイン

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