ヒョウゲンヲスルヒト

すごく久しぶりのブログです。


もともと筆不精だったことに加え、

この1年ほどはキットや著書『刺し子デザイン帖』の制作・執筆活動で多忙にしておりました。



この本が発売されてからはや2か月。

改めて、今までのことを振り返ってみたりもしています。

そんななかで気づくことがあります。


私は刺し子を始めてから一貫して変わらない信念のようなものがあります。

それは「刺し子でテキスタイルをつくりたい」という想いです。


この想いが原点であり、

新たなデザインを生み出し、

新しい概念を作り出します。


そして、さらに突き詰めると

「私は表現をしたい」

たぶんここに行き着くんだと思います。



私の母方の亡き祖父と、叔父二人は日本画を描く画家です。

私自身も幼いころから絵を描いたり、モノづくりをしたり、とにかく想像したり創造することが好きでした。

母からよく祖父や叔父達のことを耳にし、自身もアートの世界に進みたいと思った時期もありましたが、

理系の道を選択し、その後はサイエンスやエンジニアとして身を置く人生となりました。


その間は、

研究室に泊まり込む日々を送ったり、

エンジニア時代も残業や出張も多く、休日はグッタリ。

必死でがむしゃらに突き進んだこともあり、

筆を持つことも、針を持つことも一切ありませんでした。



本を出版して改めて、刺し子をするイマの自分を見つめなおして気づくことがあります。


私の刺し子は、

思想家の柳宗悦の提唱するいわゆる「民藝」のソレとはきっと違うだろうし、

かと言って「アート」などと呼べるものではないかもしれない。


でも、

「ああ、自分のなかにも”表現をする人”の血が確かに流れているんだ」

それに気づけたとき、

おじいちゃんと叔父さんたちの顔が浮かび、

なんだか私は猛烈に嬉しく感じているのです。


たぶんエンジニアを続けていたら

気づくことはなかったであろう。


刺し子をしていて良かった。



2021.10.5

AYUFISH int.

AYUFISH int.

Textile design by sashiko 刺し子によるテキスタイルデザイン

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